楽しそうなアクティビティを発見!発達にでこぼこがあるお子さんでも遊べるように分析してみました。
Facebookでも今朝ご紹介したんですが、走りながらチームでするTic Tac Toe(日本の三目並べ(○×ゲーム)です)がとっても楽しそうで、なおかつ色んな発達の要素を含んだアクティビティなので、ちょっと分析してみたいと思います。まずは、こちらの動画をご覧ください。
Thomas Bauer さんより↓↓↓
TIC TAC TOEDas vielleicht beste Aufwärmspiel für Körper UND Geist ! (nach Fußball) Maybe the best warm-up ever for body and brain ! (except Soccer)Peut-être le meilleur jeu d'échauffement pour le corps et aussi pour la tête ! (après le foot)Merci á mes jeunes gardiens d'Istres Provence Handball !
Posted by Thomas Bauer on 2016年3月1日
発達障害、特に自閉症スペクトラム障害を持つお子さんの場合、手順が多くなったり複雑になるタスク・作業・アクティビティだと、それを順番通り適切にこなすのが難しいケースが多いですよね。
例えば「お風呂に入る」といった場合、その手順(シャツを脱ぐ→かごに入れる・・・(中略)・・・頭をシャワーで濡らす→シャンプーを一回押して手に取る・・・以下略)を分析して絵カードで示したりしてるご家庭は多いかと思います。
それと同じことが日常生活のタスクだけじゃなく、学習でも、セラピーでも、遊びでも有効なんですよね。
まずはアクティビティを細かく作業別に分析して、
- その難易度を上げて(または下げて)いったり
- 自分一人でこなせる作業を増やしたり(手順通りまたは手順の一番後ろから逆に)
- 他の人からの支援やキューを減らしていったり(言葉でのキュー、体を触って促すキュー、ジェスチャー(視覚)で示すキュー等)
- そのアクティビティに参加できる時間を長くしたり・・・
こうやって「自立」を育んでいくわけなんですよね。
こういう関わりって大切で、いきなり「他の子と同じようにやってみなさい」では失敗の連続で自信を無くしかねないんですが、できることを少しずつ増やす「Just right」(日本語で言うと、「今の状態よりもちょっとだけ頑張れば上達できる範囲の挑戦」といった感じでしょうか)の挑戦の関わりが、子供達の「できる!!!」という喜びを増やし、自己肯定感を育むんですよね。
例えば、先に紹介したTic Tac Toeの場合、いきなりあのビデオを見せて「さぁやってごらん」では発達障害のある子供には難しいケースが多いと思うんですよね。大人は「楽しそう!」「よかれ」と思っても、子供にとって「なんのこっちゃ!?!?」ではせっかくのアクティビティが無意味になりますよね。
そこでまず分析です。
走りながらチームでするTic Tac Toeをするには
- Tic Tac Toeのルールを理解していること
- テーブルの上で3個ずつ違う色のお手玉を使って先生や大人と対戦してみること
- 他の子供と対戦できること
- 2~3人ずつのチームに分かれて、テーブル上で順番を守って対戦できること
- 動画のように広い場所でフラフープを置いてチームでその場で対戦してみること
- 動画のように、フラフープから離れた場所から歩いて行って対戦ができること
これらの要素をクリアしてはじめて
- 動画のように走って行って、
- 走るスピードを的確に緩めて、
- 全体を見渡して、
- その場で判断をしてお手玉を置く場所を決めて、
- イメージ通り体を動かしてお手玉を拾い思った場所に置いて、
- 走って戻って、
- 順番を交代する
という動画で紹介したアクティビティを楽しめるようになるんですよね。
まぁ、ぐだぐだ余計な事を書きましたが、紹介したアクティビティは、粗大運動、上半身&下半身の協調運動、目と手の協調運動、空間認知、判断力、社会性などなど、たくさんのことを育むのにとってもいいアクティビティだと思うので、よかったら試してみてください。